ここでは、重かった登山用品をこうして軽量化した一例を紹介しています。
軽量化のきっかけは、『
お金がないけどテント泊したいから』。
4万越えの山岳テントなんて買えん!…という感じで、テント泊登山に踏み出せなかった。
そこに、
Hiker's Depotさんや
BE-PAL340号を見て、タープ泊でも行けるかも。と思案してから、軽くて楽なタープ泊登山を目指しているだけです。
ストイックな
軽量化マニアには全く及ばないし、PCTスルーハイカーのような
思想的裏付けも皆無。
経験豊富な登山家が軽量化に踏み出したわけでもない。
ただ『
前の日帰り装備より、ULシェルター泊の登山装備のほうが軽くなった』のは事実。
もくじ
<本編>
・
はじめに:登山装備の軽量化とは
・
準備編:まずは重さを量ってみよう
・
装備別:登山装備の軽量化
テント泊用品
(
シェルター
・
シュラフ
・
シュラフカバー
・
マットレス
・
ペグ
・
ガイライン)
調理器具・炊事用品
(
ストーブ本体
・
クッカー
・
カトラリー)
軽量な食糧計画
登山必需品一般
(
着火道具
・
水筒・ハイドレーション
・
ヘッドランプ
・ マップ・コンパス)
パッキング用品
(
ザック・バックパック
・
スタッフバッグ・パッキング
・ ハイカーズサコッシュ)
<おまけ>
・
2005年夏季 1泊2日南八ヶ岳登山の装備リスト(軽量化前) 編笠山〜権現岳〜赤岳〜横岳〜硫黄岳
・
2010年夏季 5泊6日槍穂縦走の装備 反省ページ 前穂高岳〜北穂〜槍ヶ岳〜大天井〜常念〜蝶ヶ岳
・
2011年夏季 5泊6日南アルプス北部縦走の装備リスト 鳳凰三山〜甲斐駒ヶ岳〜仙丈ヶ岳〜間ノ岳〜北岳
・
2012年夏季 6泊7日南アルプス南部縦走の装備リスト 光岳〜聖岳〜赤石岳〜荒川岳〜塩見〜農鳥岳
・
2013年夏季 9泊10日北アルプス縦走の装備リスト 薬師岳〜水晶〜鷲羽〜野口五郎〜笠ヶ岳〜焼岳
・
2014年初秋 7泊8日北アルプス縦走の装備リスト 針ノ木岳→蓮華岳→野口五郎岳→槍ヶ岳→燕岳
パック
バックパック 【コールマン】Mt.Trek35
1,647g
パックカバー 【グレゴリー】レインカバー 20L
計1,731g
84g
↓
バックパック 【ゴッサマーギア】ゴリラ 2012(M)
535g
防水パック 【シートゥーサミット】ウルトラシルパックライナー50L
計626g
91g
1kg以上の軽量化。しかも軽量化装備はバックパックが少し保水するだけで
中身は防水だ。
ゴッサマーギアのゴリラ2012は、軽量化の工夫を随所に凝らしながら、奇を衒わない傑作ULザック。
細かい点には不満もあるが、背負い心地や荷重分散の点では問題なし。パックウェイトに合わせてフレームやウエストパッドの有無を変更できるので、
普通のザックがやたらと重く思える。
宿泊用品
(な し)
計0g
↓
シェルター 【ローカスギア】Khufu CTF3
268g
シュラフ 【モンベル】U.L.スパイラルダウンハガー#5
404g
シュラフカバー 【モンベル】ブリーズドライテック U.L.スリーピングバッグカバー
180g
マットレス 【山と道】山と道 U.L.Pad15S
73g
マットレス 【山と道】山と道 Minimalist Pad
55g
ペグ 【MSR】カーボンコアステイク(×4本)
22g
ペグ 【フリーライト】ウルトラライトネイルペグ(×2本)
17g
ガイライン 【OMM】ダイニーマ・ガイライン 1.5mm径(10m)
12g
自在金具 【OMM】ミニ・ライン-ロック(蓄光)(×6個)
4g
ポールコンバーター 自作トレッキングポール連結器具
計1,041g
5g
もともと軽量化する前の装備は日帰りと山小屋泊の装備なので、
単純な重量増。
ただ、
1,041gという重さは、超軽量な山岳テントを前提とした装備でも絶対に考えられない軽量装備である。
かなり煮詰めた完成度。狭い人気テント場だとツェルトに変える(併せてトレポも)こともある。
ウェア類
アンダー上 【BODY WILD】VネックTシャツ(×2枚)
246g
アンダー下 【BODY WILD】ボクサーブリーフ
46g
ソックス 【どこぞやの】コットンソックス(×2枚)
110g
アウター下 【コロンビア】ウッドブリッジパンツ
376g
ミッド上 【コロンビア】アジョヘンリー
294g
ウィンドシェル 【コロンビア】ヴィエントジャケット
505g
サンハット 【エアモンテ】アドベンチャーハット
76g
シューズ 【ガルモント】ベーガンGTX
計2,903g
1,250g
↓
アンダー上 【アークテリクス】フェーズAR LS
134g
予備アンダー上 【マウンテンハードウェア】ジュストトレック SS
110g
アンダー下 【スキンズ】RY400リカバリー ロングタイツ
142g
予備アンダー下 【モンベル】ジオラインクールメッシュ トランクス
35g
ソックス 【インジンジ】ラン ミッドウェイト ミニクルー ヌーウール
60g
予備ソックス 【インジンジ】パフォーマンス ミニクルー レインボー
42g
アウター下 【アークテリクス】パリセード ショート
186g
防寒着 上 【パタゴニア】R2ジャケット
303g
ウィンドシェル 【ザ・ノースフェイス】インパルス ジャケット
62g
サンハット 【エアモンテ】アドベンチャーハット
76g
シューズ 【バスク】ベロシティ2.0
計1,834g
684g
ここでは
1,069gマイナス。実は、以前に掲載したときより270gも重くなっている。アンダー上を極薄半袖から中厚長袖に、靴下を薄手から中厚に、それぞれ変更したのが原因。
高性能なウェア同士を併せたときに発揮される総合力は、これまでよりも遥かに優れる。予備ウェアは縦走中の洗濯や街中で着用。
↑ このページのトップ ↑
レインウェア
レインジャケット 【モンベル】ストームクルーザージャケット
390g
レインパンツ 【モンベル】ストームクルーザーパンツ
計626g
236g
↓
レインジャケット 【モンベル】トレントフライヤージャケット(2011年春夏モデル)
210g
レインパンツ 【モンベル】バーサライトパンツ
93g
レイングローブ 【モンベル】Out-Dry レイングローブ
計363g
60g
別にモンベルファンでもないが…
263g軽く。上下ウェアでも320g以上軽くなる進化は驚嘆というほかない。
夏ならレインパンツは不要という人もいるくらいなので、最も簡略なものを選んだ。
調理器具と水筒
ストーブ 【プリムス】ウルトラバーナー P-153
120g
ガス燃料 【プリムス】ハイパワーガス IP-250T
229g以下
スタンド 【プリムス】カートリッジホルダー P-CH
27g
コッフェル 【スノーピーク】トレック900 スミフロン
237g
カラトリー 【スノーピーク】和武器
29g
マグカップ 【スノーピーク】チタンダブルウォールマグ300
105g
トースター 【プリムス】フォールディングトースターU型
186g
水筒 【ナルゲン】広口1.0Lトライタンボトル
180g
水筒 【どこのやら】ペットボトル500ml
25g
浄水器 【MSR】ミニワークスEX
計1,634g
496g
↓
ストーブ 【MLV】トリニティライト
20g
燃料ボトル 【プラティパス】ソフトボトル0.5L
20g
軽量カップ 【ハイカーズデポ】ミニ軽量カップ
5g
風防 【MLV】チタニウムフォイル
15g
クッカー 【エバニュー】チタンウルトラライトクッカー1
97g
パッキングバンド 【カインズ】すべり止めマット加工バンド
5g
マグカップ 【スノーピーク】チタンシングルマグ No.2
25g
カトラリー 【MSR】スポーク
6g
ハイドレーション 【プラティパス】ホーサー2.0L
98g
フラスク 【キリン】ファイア ネオ ペットボトル270ml
計313g
22g
ここでも
1,321g軽くなった…が、若干ウソが。ガス缶は常に新品なわけない。
前までは、山頂で炊飯して、おかずは日帰りなら鮭のバター焼までやるのがマイブームだった。確かにサイコーに旨かったけど。
熱湯+フリーズドライにしてから、ストーブは
アルコールストーブに。ストーブの軽量化の最右翼は
エスビット(固形燃料)だけど、
自分は
燃料のランニングコストと、液体を扱う楽しさ、着火の容易さ、無臭といった理由でアルコールストーブに決めた(
というか魅了された)。
その他の登山装備
トレッキングポール 【レキ】マカルーウルトラライトエアゴルゴアンチPA
545g
ライト 【ペツル】ジプカプラス
65g
コンパス 【シルバ】コンパスNo.5
31g
マップ 【山と高原地図】マップ&解説書
90g
ファーストエイド 【Mars】自作グレゴリーポーチキット
350g
バードコール 【オーデュボン】バードコール
15g
マルチツール 【レザーマン】ウェーブ
290g
熊鈴 【スター】熊よけ鈴
計1,447g
65g
↓
トレッキングポール 【ブラックダイヤモンド】ウルトラディスタンス 110cm(×2本)
253g
ライト 【ペツル】イーライト
26g
コンパス 【スント】コメット
9g
マップ 【山と高原地図】剱・立山/槍ヶ岳・穂高岳
64g
マップケース 【ロックサック】OPサック 228×254mm
15g
ファーストエイド類 【Mars】自作ミニキット
198g
ライター 【ビック】J25ミニライター
11g
マルチツール 【レザーマンスタイルPS
44g
タオル 【カスケードデザイン】パックタオル・ウルトラライト(S)
12g
ごみ袋 【ロックサック】OPサック 228×254mm
計647g
15g
800g軽くなった。笑ってしまう結果である。
小物の見直しでここまで軽くなるのが実に面白い。やはり伸縮式のトレッキングポールより、折畳式のサポートポールのほうが軽い。
モノポールのフロアレスシェルターだから可能な選択で、ツェルトを選ぶなら伸縮式が必要。
その他の日用品・計器類
ウォレット 【マノ】クリックパース
98g
携帯電話 【NEC】N902iS
114g
腕時計 【ナイキ】オレゴン アンチコンパス
92g
デジカメ 【RICOH】R10
196g
携帯灰皿 【ジッポ】No.PA-21
計535g
35g
↓
ウォレット 【日本技研工業】チャックつき小物袋 PS-25
3g
携帯電話 【アップル】iPhone 4S MD235J
144g
腕時計 【タイメックス】アイアンマン T5K173
29g
デジカメ 【ペンタックス】WG-1(バッテリー×7個)
274g
眼鏡 【SP EXTREMES】701
17g
歯ブラシ 【花王】ディープクリーン 超コンパクトヘッド(ふつう)
11g
油性ボールペン 【ユニ】パワータンク 替芯 SNP-5黒
5g
携帯灰皿 【コロンビア】バーレス
計496g
14g
財布以外は、タウンユースとほぼ変わらず。
39g軽いのは、まぁ偶然だ。掲載物の詳細性が異なるし。
防水・耐衝撃モデルのデジカメは描画性能がチープ。買い替えを検討中。
消耗品
水 1.5L
1,500g
白米 1合
180g
味付け生鮭
180g
行動食
日帰り
600g
タバコ
計2,485g
25g
↓
水 1.5L
2,000g
アルコール燃料
250g
ウィスキー
100g
アルファ米ミックス
1,960g
乾燥スープ
225g
粉末コーヒー
98g
行動食
1,000g
パワージェル
53g
トイレ用品
8泊9日
27g
タバコ
計5,963g
250g
自分の食事は、アルファ米に乾燥スープをブチ込んだ『雑炊』がメイン。スープによって味も変わる。
一食あたりアルファ米100g・乾燥スープ7gをラップに包んでいる。
あと、ウィスキーは洒落と思っていただいていい…が、山で夕焼けを見ながら飲むのは最高だ。
食事をシンプルにした代わり、写真とお酒とタバコは外せなくなってしまった。
合 計
軽量化する前の日帰り装備
合計11,361g(ベースウェイト 6,266g)
↓
軽量化したフロアレス8泊9日装備
計11,479g (ベースウェイト 3,616g)
あ。スタッフバッグ類とハイカーズサコッシュを掲載するのを忘れました。正しくは
こちらを。
↑ このページのトップ ↑